吾輩は猫である。
名乗るほどの名前はない。
春の兆しを無残に打ち消すような冷雨が、
路地裏のアスファルトを塗りつぶす夜。
吾輩が決まって雨宿りに訪れるのは、
この「Bar Pivot」だ。
カラン、とベルが鳴り、
四十代半ばの男が入ってきた。
男はカウンターに腰を下ろすなり、
「デュワーズのハイボール」と視線を落としたまま告げ、
手元のスマートフォンに釘付けになった。
「よしっ、今日の分の投稿も完了……っと。
しかし、全然問い合わせ来ないな……」
男はWeb集客のために、
自社のSNSアカウントを
毎日更新しているようだった。
「……マスター、あんたならどう考えます?どうやったら、うちみたいなニッチな専門工事の会社が、もっとWebで集客できると思います?」
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